養老孟司先生に“里山の価値”についてメッセージをいただきました

東京大学名誉教授の養老孟司先生に、当社が保全管理する「くぬぎの森」の価値についてメッセージをいただきました。

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世界の森林は、年間2500万ヘクタールが消えているそうです。
この数値は、日本の森林面積の5分の1です。
この勢いを日本に当てはめると、5年で日本が裸になることになります。
昔ながらの里山を守り育て、「人と自然の共生」を掲げる石坂産業の考え方に、多くの人に触れてほしいと思います。

なにしろ、くぬぎの森には、埼玉県で準絶滅危惧種に指定されている、貴重な「アオマダラタマムシ」をはじめ、数々の貴重な動植物が存在します。

以前の里山は、そこで炭を焼き、家畜の飼料を取り、薪や粗朶(そだ)を集め、キノコを採り、つまり、日々の生活にかならず必要な場所でした。

いまは里山は、そういう存在ではありません。
くぬぎの森に一度おうかがいしたとき、子どもたちとカブトムシの幼虫を探しました。
いまの里山とは、じつはヒトが自然と関わって生きて行く場所の象徴なのです。
子どもたちがそれと親しむことは、とても大切です。

子どもは文明人として生まれてくるわけではありません。
弥生時代になっても鎮守の森として縄文の森の姿が残されたように、いまは里山が残されています。
くぬぎの森で子どもたちが元気に遊んでいる姿を見て、未来への希望を持ちました。

養老孟司

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当社コーポレートサイトの下記URLからもご覧いただけます↓
https://ishizaka-group.co.jp/our-action/conservation/

養老先生には、2016年に当社で開催した「SATOYAMAと共に生きるEXPO」に登壇していただき、早稲田大学教授の池田清彦先生との対談において、これからの社会を自然と調和しつつ幸せに生きるためのヒントをお話しいただきました。

当社は引き続き、生物多様性に富んだくぬぎの森の保全活動に取り組んでまいります。

 

■養老孟司(東京大学名誉教授)

1937年、鎌倉市生まれ。東京大学医学部卒業後、解剖学教室に入る。1995年、東京大学医学部教授を退官し、1996~2003年まで北里大学教授。1889年『からだの見方』でサントリー学芸賞、2003年『バカの壁』で毎日出版文化賞特別賞を受賞。